バージョン7.0以降、討伐報酬の防衛素材の獲得ルールに変更があった
兵団が増えたことから古い素材が統合され、6.5までは11種あった素材が6種に圧縮されている
その関係で各兵団の討伐報酬に大きめの変更が入り、以下のルールが適用されている
▲獲得メダル数は一律で30
これにより異星からの侵略軍が最大効率ではなくなり、どの兵団も討伐数を意識した周回をやる意味が持てるようになった
(獣牙~華烈までは劣ってしまう兵団が2つ出てしまうが、仕方なし)
武器・盾と交換を目的とした場合最終的に必要となるのは防衛メダルのみになりがちなため、
弱い兵団を高速で周回してメダルを稼ぐと言った方針が強いことには変わりないが
防衛素材を経験値プールとして見た場合は1戦あたりの素材獲得総数で周回効率に大きな差が出ることとなる
また、特定の素材が必要なのであれば対象の兵団を倒す方がいいのは以前から変わらない
▼高速周回のチャート作成の手順を紹介
最新兵団を例に完成形がこれだが、こうなるまでにどこから始めたのか、順を追って見ていく
※セルの左上に◥印があるところはより詳細なメモがあるが、それについては割愛する
①構成のテンプレを準備する
まず最初にひな形として「火力×4 + 踊り魔戦道具レン」から考え始める
これは高速周回を成立させるために必要な要素が最大限に圧縮された最も効率のいい組み方であり
相手やフィールドの特性に応じてここを調節していく
現環境でどうぐ使いのガジェットとの相性を考えると火力職として最も強いのははやぶさの剣改を2本装備したバトルマスターとなる
よって火力枠は基本的にバトマスを主軸としていく
②ボスモンスターの特性を調査する
- 近寄ったときの初動は何であるか
- 初動の行動で受けるダメージはどれほどか
- 初動以外ではどんな行動をしてくるか
- HPはどれくらいあるか
- 初回ダウンまでに必要な削りはどれほどか
- 弱点属性はあるか
特に意識して調査すべきはこの5点で、菜果兵団ではどうなのか順に見ていこう
1.近寄ったときの初動は何であるか
これは実際に戦ってみれば最初に分かることであるため、検証深度は最も浅い
ここが何であるかが周回難度に大きく影響するため、まず最初に確認をする
菜果兵団においてはバギムーチョ固定であるため、以下の要素が確定する
- こちらを発見してバギムーチョを選択するまでに距離があるため、ツッコミ戻りで釣り出しが成立する
- 初動が呪文属性であるためマホカンタ/マホターンをかけて近寄るとさらに近づくまでは何もされない
前者の「釣り出しが可能か」という項目はチャート作成においても重要な点で、
これが出来るとボスとの開戦位置をある程度自由に決めることができ、釣り出し役1名を除いた他7名の行動数が増え、準備の負担が減る
2.初動の行動で受けるダメージはどれほどか
これはやや検証時にコツがいるが、物理攻撃でない場合は受けたダメージから割合で減った分を足して逆算すれば可能
物理攻撃であれば攻撃を受けたときの守備力を参考にどの程度のぶれ幅か程度まではメモしておくと良い
正確に調べる必要はそこまでないが、どの程度のダメージを受けるかを把握することによって、
「初動で確実に必殺チャージ率が最大の被ダメージを受けるように調整」をすることが可能となる
同盟バトルの火力は各職の必殺技に依るところが非常に大きいため、この調整をするためにもダメージ調査は必須
菜果兵団の場合は初動のバギムーチョが1200±30であるため、これを必殺チャージが最もしやすい
「最大HPの80%~99%」の間に収まるように調整をする
現環境で無理なく全員のHPラインを揃えやすい数値は850近辺であるため、800前後の被ダメージになればよい
となると、1200を800にするためには攻撃呪文か風属性への耐性が33%程度必要になる
よってどうぐ使いの初動をマジックバリアにし、残りの13%は炎宝珠の6%と防衛実績の3%を加算して29%減、
更に炎宝珠で風耐性を6%つけることで800ダメージとなり、そこから被ダメージ減を22すると780前後で、どんな乱数を引いても80%以上のダメージを受けられる
例外としてはストームフォースの護りを併用することで炎宝珠のポイントを節約することもできるが、後述の理由により菜果兵団ではファイアフォースを採用するため見送った
今回はマジックバリア+各種宝珠のみで調整を行っているが、場合によっては磁界シールドやスクルト、天光の護りなどを併用することもある
このあたりの調整を考え、無理なくチャートに落とし込むことも作成センスが問われるところ
3.初動以外ではどんな行動をしてくるか
これは単純に攻略するにあたってボスの行動を観察し続ける地道な作業で
当たりたい攻撃と当たってはいけない攻撃に二分化しておく
他ボスでよくある「はげしいおたけび」や「魔蝕」なんかは食らった時点でゲームセットレベルの攻撃なため、「当たってはいけない」
菜果兵団で言えば「バギムーチョ」「かまいたち」「ゴージャスレイン」「通常攻撃」の4つは上記でバギムーチョ耐え調整をすることで同時に耐えることが出来る
そのため「当たりたい攻撃」(当たってもいい)が多く楽な相手と言える
ただし「スイートフラッド」が魅了+移動低下を引き起こすため、これだけは絶対に当たることが出来ない(魅了ガードでの対策は対策にならない)
3-2.ボスの攻撃への解答を用意する
当たってはいけない攻撃がある場合、その攻撃に対してどう対処するかを全て用意しておく
そうしなければ特定の行動をされただけで周回が成立しなくなってしまうため、ここも必須項目
菜果兵団で言えば「スイートフラッド」のみがここに該当する攻撃となる訳だが
対処法としては以下が存在する
- そもそも打たせない、打たれる前に倒すこと
- 弓聖の守り星で1回だけは許容する
- 避けてもらう
- 無効調整をする
と、このあたりだが上から順に優先度が高い
①の対策が防衛の高速周回においては最もスタンダードな解答であり、後述するダウン取りを駆使して相手に行動させないことを目指していく
例外として②以下になるときはダウンさせる前にどうしても打たれてしまうケースが存在する場合に選択肢となる
菜果兵団の場合は、1行動目がバギムーチョ固定、それを釣り出しによる引っ張りをすることで2行動目までがバギムーチョ固定となる
よって、3行動目にスイートフラッドが来たとしても、そこまでに必要な削りを満たせば行動されることなくダウンへ移行し、それが終了するまでに倒しきればよい
このことから、菜果兵団でのボスへの攻撃の対処は全て①の打たせない、打たれる前に倒す、で良い
ここの回答が多岐にわたる兵団ほど難易度が高い、とも言える
4.HPはどれくらいあるか
ここの調査が最も大変な工程だろう
討伐時にシステムログから与ダメージを拾って手動で計算する必要があるため、膨大な手間がかかる
しかも同盟バトルではログの流れるスピードが速く、1分~1分20秒程度で倒しきらないと全てのダメージログを取ることは難しい
新兵団実装直後なら実際に検証して発信してくれている人もいるが、他人の情報はあくまで参考程度にしておこう、とは決めている
なお、菜果兵団のボス「コンネ」のHPは123万(推定)であったことは同時に記載しておく
5.初回ダウンまでに必要な削りはどれほどか
④と順序が逆転することもあるが、基本的には最大HPから〇%削れた時に起き、そのパーセンテージは必ず整数である
◀海妖以降の初回ダウンまではこんな感じ
割合こそバラつきがあるのものの、世代が進むごとにダウンに必要なダメージをインフレさせ、各世代ごとに要求火力が増えていることが分かる
調査段階ではHPを特定した時点で初回ダウンも恐らくここだろうと当たりを付け、1%単位で区切って意識しておくと良い
6.弱点属性はあるか
最初に調査してしまってもよいが、防衛のボスモンスターには時たま弱点属性が設定されていることがある
鉄機シュバの雷1.1倍であったり、樹葬ズタンの炎1.1倍がそれにあたる
魔法戦士がさくせんから「敵の弱点属性を見る」をするだけで一発で判明するのでそこは楽だが、
倍率がどれくらいかは実際に攻撃して確かめてみなければ分からない
とは言え1.1倍以外であることは考えづらいので、弱点があればひとまず1.1倍として考えてよいだろう
菜果兵団のコンネの場合は炎属性が1.1倍であるため、ファイアフォースの採用も視野に入る
ここで注意すべきは、弱点が炎だからファイア一択だ、となってはならないこと
フォースは出来る限りストームで採用するのが攻守ともにバランスがよく、必ずしも弱点属性を採用することが最適ではないこともある
③ボスまでの距離やそれによる開戦時間、フィールドに出現する物資の確認をする
フィールドの広さやボスモンスターの配置により大きく変わるため、ここの調査が兵団固有のものとなる
菜果兵団であれば、ボスモンスターまでの距離はかなり近く最速で釣り出しを行った場合
凡そ開戦から22秒程度で初動の被弾タイミングになる
また、開始から5秒後にスタート地点付近で[回復ドリンク、いずれかの書、金縛りの札]が出現する
これらの事から
- 釣り出し役が必要
- 物資回収役が必要
- レンジャーへCT短縮を付与したい
この3点が確定する
レンジャーへのCT短縮を付与したい理由としては、サマーソルトクローの初回CTが35秒と長いため
ここにCT短縮を与えることにより早い開戦でもサマーソルトクローを前提とした組み立てが出来るようになる
▼必要な情報が揃ったらチャートを構成していく
まずは②-1と②-2から、釣り出し役が必要に加えて1ターン目にどうぐ使いがマジックバリアをする必要がある
更に③の要因により物資回収役も必要で、レンジャーか魔法戦士にCT短縮を付与する必要がある
CT問題に関しては確実に解決するためには占い師を加える必要があり、ここで火力を1枚削いでまでやる価値があるかを考える
(占い師を入れることで1手目に皇帝のタロットをを使うことができるため)
では仮に占い師を入れなかった場合のメリットとデメリットを挙げていく
メリット
- 純粋に総合火力が高い
- 火力に余裕があるためストームフォースを採用できる
- それによりマジックバリアが不要、どうぐ使いの行動数を増やしやすい
- レン魔戦共にイルミンズールの弓を持って開戦することで解決を狙える
デメリット
- CT短縮が引けなかったときの総合火力は逆に落ちる
- それによるダウン調整の難易度が上がる
要するに魔法戦士かレンジャー、どちらかがCT短縮を引ければサマーソルトクローを計算に入れることができ、
そうでなければ与ダメ増加なしでダウンまで行く必要があるということ
つまりここでCT有無による分岐が生まれ、そこの判断を的確にこなさなければならないため難易度が上がる
イルミンズールの弓での解決を狙う場合、どう頑張っても8割程度が限度になるため残りの2割はCT短縮なしでこなす必要がある
さらにそこへ必殺チャージ問題も重なり、どうしようもなくボスに3行動4行動を許してしまうケースも想定する必要がある
これを捌ける実力があれば話は別だが、高速周回を成立させるために「上手さ」を求めるのは良くないと私は思うため
「CT短縮が引けなかったとき」のデメリットを許容できないと判断し、占い師を投入することにする
それにより
- 魔法戦士へのCT短縮が確定させられる
- ボスの初動が22秒~23秒に対し、20秒時点でクロックチャージを使用できる
- つまりそのままボスの2行動目直前にフォースブレイクが打てる
となり、ボスが2回目のバギムーチョを打っている感にダウンに必要なダメージを稼ぎ始めることが出来るため
条件問わず3行動目までに必要ダメージを稼ぎきることが容易になる
同時に開幕条件問わず安定化させることも可能であるが、火力枠を一つ削いで占い師を入れるとなると
別の個所での火力アップを図る必要が出てくる必要があるため
「ファイアフォース」「愚者のタロット」での火力の下限を底上げしていくことにする
ファイアフォースを採用する都合、マジックバリアと相手の炎属性耐性を下げる手段が必要となる
現状の職分布でそれが可能であるのは踊り子のドラゴンステップかバトルマスターのプラズマブレードとなる
バトマスに両手剣を持たせるのは火力の低下が著しいため、踊り子のドラゴンステップに頼る方針とする
ここまでで確定したのが以下
手の空いた踊りは会心まいしんラップを先に付与し全体火力を底上げ
バトが一人手が空いたままになるが、一人二人は手を空けておき回復ドリンクの空打ちでチャンス誘発を行えるようにしておく
そこから空いたところを必須行動で埋めていくと…
このように変化していく
このあたりまで出来たらこれを基にして実戦での実地調査を行い、想定通りの火力が出せるか、ダウン取りなどの支障はないかなどを検証していく
また、防衛結界への攻撃を一切無視した場合にどの程度の時間で決壊してしまうのかも同時に調査し
それによって条件不十分で討伐タイムが伸びてしまう場合に門の延命を図る策も用意する
この場合はFB切れ後に占い師が魔法戦士へオーラ皇帝を使用、2回目FBを5秒早めた上で門戻りを行い延命を図りたい、の考え
そうして討伐や考察を重ね、完成したものが冒頭のチャートとなる
▼他兵団では
考え方自体は基本的に全く同じだが、ボスにたどり着く前に護衛がいる場合はそこへの対処が増えたり
そもそもボスの攻撃が強力すぎて耐えるためにHPリンクが必須であったり
ボスの初動が複数あり、呪文を打たせないために反射要素が必要だったり
などなど、兵団固有のチャートは数多く存在する
それによってフォースは何を使うか、テンプレ構成からどう動かすか、若しくはどうテンプレ構成のままにしておけるか
あたりを考えて作成することが防衛軍をやるにあたっての楽しみの一つとなっている
▼おわりに
バージョン6の終わりごろには何をやっても獅子門しかやる理由がない現状に嫌気が差していたが、
獅子門一強の環境にテコ入れをしてくれたこと、本当にうれしく思う
これを機に獅子門を飛び出し、もっと色々な防衛を遊んでみたいと思う人はきっと増えると私は思っている
もちろん獅子門は獅子門でやる意味もあり、いい意味での住み分けも出来ているので
新しい兵団を回せる実力がある人だけが有利になる訳ではなく、やりたい兵団をやりたいように遊ぶだけで
全ての人が満足する結果を得られるような調整になったと言っていいだろう